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不正アクセス多発時代を生き抜く(前編):対策ツール導入の前にやるべき「自社サイトの健康診断=総点検」

  • 1. 導入:多発する情報漏えいと、情シスが直面するリソース・予算の限界
  • 2. 攻撃者の狙い目:「社内の台帳」ではなく「外から見える隙」と「漏えい認証情報」
  • 3. 最初の一歩:エージェント不要で即着手できる「攻撃者視点の現状把握」
  • 4. 具体策:ASM とダークウェブ監視( RiskSensor 等の活用メリット)による対策優先順位の確認

導入:急増する Web サイト起因の情報漏えい事故

「委託先が管理していた Web サイトから顧客情報が流出した」 「正規の管理者アカウントでログインされ、データベースを抜き取られた」、
こうしたセキュリティ事故の報道を見ない週はありません。巧妙化する手口を前に、多くの企業の情報システム部門が「対策を強化しなければ」と危機感を抱いているかと思います。しかし同時に、現場からは次のような悲鳴が上がっていることでしょう。

  • 「どこから手をつければいいのかわからない」
  • 「セキュリティ予算も専任の担当者も足りない」
  • 「過去のキャンペーンサイトや委託先環境まで把握しきれない」

具体的なセキュリティ製品の導入や大規模な改修を検討する前に、立ち止まって考える必要があります。攻撃者は本当に、社内が警戒しているメインシステムを真っ向から狙っているのでしょうか。

攻撃者が狙うのは「台帳にない隙」と「流出した鍵」

現場が対策に苦慮する背景には、近年の攻撃手口の変化があります。

1. 把握しきれない外部公開資産(シャドー IT ・委託先環境)

情報システム部門または各部門の管理台帳から抜け落ちたテスト環境、過去のキャンペーン特設サイト、古い CMS などは、自動化スキャナーを回す攻撃者にとって格好の標的です。

2. ダークウェブ上で売買される「正規の認証情報」

マルウェア感染や別サービスからの流出により、従業員のアカウント情報がアンダーグラウンドで取引されています。攻撃者は脆弱性を突くのではなく、「手に入れた正規の鍵を使って堂々とログインする」ため、従来の境界防御では検知が極めて困難です。

最初の一歩は「ツール導入」ではなく「攻撃者視点の現状把握」

自社のどこに穴があるかも分からない状態でセキュリティ製品を導入しても、隙間をすり抜けられてしまっては意味がありません。

今すぐ着手すべきは、「攻撃者と同じ目線で自社を客観視する(現状把握)」ことです。
攻撃者は社内のネットワーク図など見ていません。「外からアクセスできるWebサーバー」と「裏で手に入るアカウント情報」だけを手がかりに侵入を試みます。であれば、守る側も同じ視点に立ち、自社がインターネット上でどう晒されているかを確認するのが最も確実で無駄のないアプローチです。

【初動のアクション】ASM とダークウェブ調査で「現在地」を可視化する

この現状把握を、大掛かりな社内調整やエージェント導入なしで即座に実行する手段が、ASM( Attack Surface Management :外部公開資産管理)とダークウェブ調査です。
自社ドメインを指定するだけで、外部から見えるセキュリティリスクを可視化・スコアリングするサービス(例: RiskSensor など)を活用することで、次の状態を即座に把握できます。

  • 野良サーバー・不要ポートの可視化: 放置されたサブドメインや、意図せず外部公開されている管理ポートを洗い出す。
  • アカウント漏えい兆候の早期検知: 自社ドメインの認証情報がダークウェブ等に流通していないか照合し、侵入前の実害ゼロの段階で手を打つ。
  • 経営層・委託先へのエビデンス: 客観的な数値レポートにより、対策の優先順位付けや予算獲得が円滑になる。

まずは自社の Web サイトが外からどう見えているのか、“健康診断”を受けるところからスタートしましょう。

後編に続く

後編では「現状把握で自社のリスクが見えたら、具体的にどう対処すべきか?」 即日できるアカウント保護から、委託先管理、恒久的な防御策まで、情シスが取るべき具体的な実務アクションを解説します。

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