【背景】世界的に進む常時SSL化の流れ
Webサイトのセキュリティ対策では、少し前までは、お問い合わせページやクレジットカード決済ページなど、Webサイト上でパスワードや個人情報等を入力するページのみをHTTPS化(暗号化)して通信を保護することが一般的でした。
しかし近年、インターネットにおけるセキュリティ意識の高まりやGoogle Chromeなどの主要なブラウザーでの対応を受け、Webサイト全体をHTTPS化することが求められています。
Webサイトの一部のみをHTTPS化するのではなく、Webサイト全体をHTTPS化することは常時SSL化(常時HTTPS化)と呼ばれています。
日本国内でも、大企業では常時SSL化が順調に進んできており、民間の調査では、2021年現在、上場企業のうち85.5%がすでに対応済みとなっています。
常時SSL化対応上場レポート(株式会社フィードテイラー)
https://www.feedtailor.jp/report_aossl/
アルファメールプレミアの概要
―― 御社では、以前から中小企業向けにレンタルサーバー・ホスティングサービス「アルファメールプレミア」を提供していますが、まず、「アルファメールプレミア」サービスについて簡単に教えていただけますか。
アルファメールプレミアは独自ドメイン、メールサーバー、Webサーバーを1パックにした大塚商会オリジナルのホスティングサービスです。
インターネット黎明期の1999年からサービス提供を開始し、今では、たいへん多くの企業にご利用いただいています。
また、アルファメールプレミアは、国内のデータセンターのみを使用してサービスを提供しています。このため、「データを日本国内に保管」する必要のある官公庁や教育機関などからも高いご評価をいただいています。
SSLサーバー証明書の提供について
―― 大塚商会では、SSLサーバー証明書は提供されていますか?
はい。提供しています。
大塚商会のお客様であれば、「お客様マイページ」というオンラインサイトからSSLサーバー証明書のお申し込みを簡単に行うことができます。
さらに大塚商会では、SSLサーバー証明書を月払い料金として提供しています。SSLサーバー証明書の料金は年払い料金が一般的ですが、月払い料金での提供により、SSLサーバー証明書が不要になったときに、無駄な費用を削減することができます。また、アルファメールプレミアの月額料金とあわせて、毎月のWeb関連費用として請求を一元化していただくことができます。
中小企業におけるSSLサーバー証明書の導入状況(常時SSL化対応状況)
―― 中小企業におけるSSLサーバー証明書の導入(常時SSL化対応)は進んでいますか?
商談などで感じる肌感覚としては、SSLサーバー証明書の導入に積極的な会社とそうでない会社の割合は、まだまだ半々ぐらいだと思います。
それでも、最近はGoogle Chromeなどの主要なブラウザーが非SSLページで「安全ではない」という趣旨の警告文を表示するようになったことから、目に見えて危機意識が高まってきています。
中小企業でも、お問い合わせや採用活動などで企業のWebサイトが果たす役割がより重要になってきており、Webサイトのセキュリティに対する意識もかなり高まってきているように思います。
自社のWebサイトに訪問してくれたお客様がブラウザーの警告メッセージをみて、慌てて去ってしまわないように、常時SSL対応できていない会社は、SSLサーバー証明書を導入して、すぐにでも常時SSL化対応することをおすすめしたいです。
―― 中小企業において、常時SSL化(SSLサーバー証明書の導入)が遅れている理由は何だと思いますか?
やはり、中小企業の場合、情報システム関連の業務は、専任ではなく、他の業務と兼任で行うことが多いため、SSLサーバー証明書関連の業務が負担になるケースが多いようです。
SSLサーバー証明書の導入では、申し込みの際にCSR(Certificate Signing Request)というファイルを作成するなど、少し特別な知識が必要です。また、導入後もサーバー証明書の更新や再発行などの管理業務が必要となるため、他の業務と兼務の状態では、運用が難しいのはある意味当然のようにも思います。
そこで、大塚商会では、そのような問題を抱えている中小企業向けに「らくらくSSLサーバー証明書」というサービスの提供を2021年5月より開始しました。
「らくらくSSLサーバー証明書」について
―― 「らくらくSSLサーバー証明書」のサービス内容について教えていただけますか。
「らくらくSSLサーバー証明書」はアルファメールプレミアなどの対象サービスをご契約いただいているお客様を対象にしたサービスです。※
「らくらくSSLサーバー証明書」では、CSR作成、SSLサーバー証明書の発行申請、ダウンロード、Webサーバーへの設定などSSLサーバー証明書の導入に関わるほとんどの作業をお客様に代わって大塚商会が代行します。
また、サーバー証明書は毎年更新する必要があるのですが、解約のご意思がなければ、更新に関わる作業(CSR作成、SSLサーバー証明書の更新申請、ダウンロード、設定)も大塚商会が自動的に代行します。
※たよれーるMicrosoft365 ドメイン・Webサービスでも提供されています。
―― お客様の反応はいかがですか?
SSLサーバー証明書導入に関わる作業を大塚商会にアウトソーシングすることで担当者の負担が軽減されることはもちろんですが、特に1年に1度のSSLサーバー証明書の更新作業が確実に行われる点が好評いただいています。
兼任で情報システムを担当していると、年に1度しかないSSLサーバー証明書の更新はどうしても忘れがちになります。更新を忘れ、SSLサーバー証明書が期限切れになると、ブラウザーはたちまち「安全でない」趣旨の警告メッセージを表示するようになります。この「更新忘れ」の心配がなくなります。
また、中小企業ではありがちなのですが、前任の方から引継ぎなどが十分に行われないなどのケースもあるため、SSLサーバー証明書関連の作業をアウトソーシングしたいという要望は強いようです。
まとめ
中小企業においても、Webサイトのセキュリティに対する関心は徐々に高まってきておりますが、多くの企業では情報システム担当者の不足やWebサイトの管理に関する技術的な知識不足などの要因により、「常時SSL化に対応したくてもできない。」という現状もあります。
そのような問題を抱えている企業に対しては、単にサービスを販売するだけでなく、お客様に寄り添って、お客様の業務をサポートするような優しいサービスが必要だと感じました。
今回ご紹介した「らくらくSSLサーバー証明書」は、まさに、「お客様に寄り添ったサービス」の一例です。
「らくらくSSLサーバー証明書」サービスが、中小企業の常時SSL化をもう一段階、前に進めてくれることを期待しています。
Corporate Profile
株式会社大塚商会
大塚商会は、「ITでオフィスを元気にする」ことをミッションとして、常にお客様にとって最適なソリューションを提案するITの総合商社です。情報サービス、コンピューター、コピーなどを含めたシステム機器販売と、導入支援、教育、保守までをカバーするサービス&サポートを提供しています。
https://www.otsuka-shokai.co.jp/
クラウド基盤プロモーション部クラウド・アプリ課
課長代理
佐川 誠 様
自社サービスから仕入サービスまで、様々なクラウドサービスのプロモーションを歴任。2021年7月よりアルファメールを担当。